「リモートチームでうまくいく」はリモートワークだけでなく新しい働き方を提案してくれる良本
この書籍には以前ブログで書いた「リモートワークのデメリット」を埋めるための試みがたくさん盛り込まれていたので、いくつかピックアップしてみました。
会社や同僚の協力がないとリモートワークをしている人が孤立しやすい
- リモートワークのメンバーを特別扱いしない
- 最初から社内の全員がリモートワークであるという前提で仕事をする
- 雑談を推奨する
部下が見張っていないと仕事をしないのではという考えが根本にあると成立しない
- 採用において「セルフマネージメント」ができる人かどうかを重視する(そのためにも採用は慎重に)
- 新人にいきなりリモートワークはさせず、まずは一緒に働いてもらって教育しながら「セルフマネージメント」をできるようになってもらう
働かなくなる人よりもむしろ働き過ぎになる人が多い
- 上記と同様に「セルフマネージメント」をできるようになってもらう
文章力が無い人がやるのは難しい
- これは本人の努力が必要w
同僚との会話が減る分、仕事の成果に注目が集まるので成果を出せる人でないと難しい
(仕事の成果で判断されるのはむしろよいこととも言えるのでデメリットでもなかったけど)
- 雑談を推奨することで目の前で仕事をしているのと変わらない状態を作る
- 存在感を出すために積極的に本人が発信しやすい環境にする
上記で何度か登場した「セルフマネージメント」の定義はこんな感じです。
自分の時間やリソースを自身で把握した上で、どんな仕事にどれだけのコストをかけるかを考えて、誰かに指示 ・管理されることなく成果を発揮することのできるスキル
リモートワークにおいて一番重要なのはやはりこのセルフマネージメントなんだと実感しました。 自分で自分を管理できない人にリモートワークはまず無理でしょうから、 極力セルフマネージメントができる人を採用するか、もしくは育てることが必要と言えます。
また社内の全員がリモートワークであるという前提で仕事をするために全員がビデオチャットで会話するなどの方針にすることは、やはり経営者がトップダウンで進めた方が効率的だったりすると思うので、このあたりは会社によってはかなり難しいかもしれません。
この本はリモートワークという仕事のやり方についてだけ書いたものではなく、マネージメントや会社の文化をいかに作っていくか?ということに関しての側面の方が強いので、そういった部分に興味がある方が読むともっと違った知見が得られると思います。
最後に本書にて特に印象に残った箇所を記載しておきます
- リモートワークは信頼を前提とする
- 雑談はリモートチームに助け合いの風土を作ることができるのであえて推奨する
- オフィスにいる人とリモートにいる人との間に情報格差があるとチームの一体感はうすれてしまう
- 社員をマネジメントするために閲覧できる情報を制限しているとしたら、社員の主体性を奪っていた原因だと考えられる
- ガチガチに管理するよりも自由な裁量で働いてもらった方が生産性は高くなる傾向がある
- セルフマネージメントができる人材が集まったチームは生産性が高くかり、結果としてリモートチームでもやっていける
上記のことはリモートワークに限らず仕事をしていく上で重要なことだと言えるので、常に意識していきたいことだと思いました。