生活を犠牲にしてやる仕事に疲れたら書籍「ナリワイをつくる」を読んでみるとよい
会社の同僚がたまたま持っているのを借りたらおもしろかったので紹介します。
ところでナリワイの定義は
個人レベルではじめられて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭が鍛えられ、技が身につく仕事を「ナリワイ」と呼ぶ。
と一番最初に定義されています。 会社に就職して毎日通勤しながら同じ仕事のするのでなく、ナリワイをいくつかすることで生計を立てること、そしてそれをどのように実現するかを提案する内容になっています。
ちなみにこのナリワイをベースとした生き方と対極にいる人の例として冒頭に
グローバル社会で全世界を相手にした殴り合いの競争をして健康が維持できるのは、かなりのバトルタイプ(戦闘型)だけだ。
とあります。 こんな生き方ができるのはどちらかというと少数の人だけだろうけど、このバトルタイプとは違う、いくつかのナリワイをもって生きるのも決して簡単ではないなぁというのが正直な印象です。 自分から自発的に動いてその行為によってお金をもらうという事を、雇用された立場で与えられた仕事をすることに慣れてしまった人にすぐにできるか?と思ってしまいます。 ただ個人的にはバトルタイプとして生きるのもいいと思いますが、「ナリワイ」を作って生きる方がより面白そうな感じがするので、すんなり読めました。
本書の中で印象に残った部分をいくつか紹介します。
クライアントワークの限界
クライアントの依頼を受けて作業をして納品して報酬をもらうだけの仕事はナリワイとは違うという話が出てきます。 仕事をしたらお金が一時的にもらえてそれで終わりってことなんですが、このやり方だと限界もあるし、今の自分の環境に踏まえて考えさせられました。
固定費を減らす
家賃などの固定費は給料の何割かを占める人が多く、結局それは1年の労働の何割かは家賃のために働く状況に陥っていることになります。 支払いのために簡単に仕事を辞めることもできないので、週末も仕事で疲れきってしまうと何かを始めようにも気軽にスタートできず悪循環です。 私も島根に引っ越してから家賃がこれまでよりも下がったことで、妙な安堵感がありました。 ですので家賃などの固定費を下げる努力は自ずと必要かと思います。
プロがやると逆につまらなくなる
ミスが許されなかったり、要望を聞きながら効率よく回していくために変化に富んだ内容にできなかったりとマイナス面もあるとのこと。 これは効率化を進めていけばいくほど、短時間により正確にアウトプットを出せるけど、それしかやらないと新しいものを生み出せなくなるジレンマみたいなものかなという印象です。 普通に仕事をしていく上でもこの視点を持つのは大事でしょう。
形式重視の価値観への疑問
実際の中身ではなく、形式だったりミスがない方が評価されるという偏った価値観が一般化してるけどそれでいいの?という部分については妙に納得できました。 これはあくまで一つの価値観に過ぎないということです。無理にそれに合わせる必要はないし、「お金をもらうからには」こうじゃないといけないとかああじゃないといけないとか考えすぎにさっさと行動してその対価をちゃんともらえるようにすればよいと思います。
本書を通じて一番大事だと思ったこと
下記の内容が自分の中では一番印象的でした。
だがそもそも仕事の起源を考えてみれば、皆がやるのが面倒なことを誰かがやってくれたら有難いな、ということをやる気がある人が担当してきた、ということだ。
結局のところこの書籍に書いてあるような生き方を実現するのに必要なのは、スキルうんぬんよりも誰かのために貢献したいという気持ちをもって率先して取り組むことがもっとも大事なのかなと思います。 この視点が抜けていると名誉だとかお金のことしか見えなくなって、やる前から失敗しそうですw
逆にこの視点をちゃんと持ってる人ならば、後は行動あるのみでこの書籍に書いてある生き方に近いことはできそうに感じました。
世界に通用する高いレベルで仕事をするとか、自分自身を宣伝して稼げる仕事をするなどそういう生き方もいいけど、もっと違う行き方もあるってことを知りたい人に是非読んでほしいです。